砂糖の種類

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砂糖の分類

砂糖といっても製造法や原料作物の違いにより分類することができ、製造法の違いにおいては“含蜜糖”と“分蜜糖”に分けることができます。

含蜜糖とは原料作物から得られた砂糖を含む糖汁から大まかに不純物を取り除き、そのまま濃縮して固化したものです。代表的なのは、サトウキビを原料とする黒砂糖や和三盆糖、サトウカエデの樹液を原料とするメープルシュガーなどがあります。

分蜜糖は糖汁から不純物を取り除き、濃縮して砂糖の結晶を含む液を得て、これを遠心力で結晶と蜜に分けて砂糖を結晶として取り出したものです。分蜜糖はさらに“原料糖”と“耕地白糖”に分類されます。原料糖は精製度が低くそのままでは食品に適さないもので、原料糖をさらに精製して製造された製品砂糖は“精製糖”と呼ばれます。一方、耕地白糖はサトウキビもしくはてん菜から原料糖を経ずに製造される製品砂糖のことです。また、三温糖や中ザラ糖は茶色く色が付いていますが、これは濃縮して結晶を得る工程を繰り返すことによってカラメル化が起きて着色したもので、砂糖の結晶を含む液を結晶と蜜に分ける工程を経て製造されるため分蜜糖に分類されます。

茶色い砂糖は体に良いの?

茶色い砂糖は白い砂糖よりもミネラル(灰分)が豊富で健康に良いという声を聞くことがありますが、どのくらい健康に良いのでしょうか。

茶色い砂糖と白い砂糖の灰分含量を比較すると、三温糖と黒砂糖はグラニュ糖と上白糖よりも多くのミネラルが含まれていると言えますが、砂糖でミネラルを摂取しようと考えると、比較的多く含まれているカリウムであっても成人男性のカリウム摂取目安2,500 mg/日を達成するためには、黒砂糖で約230 g(約810 kcal)、三温糖に至っては約19 kg(約74,100 kcal)も食べなければなりません。普段の料理で調味料として使用する砂糖量は、料理に対して数%程度であることを考慮すると、ミネラル摂取を目的として砂糖を使い分けることは実際には意味をなさず、茶色い砂糖と白い砂糖のどちらが健康に良いということはありません。

  糖度(Z°) 水分(%) 灰分(%) ナトリウム
(ppm)
カリウム
(ppm)
カルシウム
(ppm)
グラニュ糖 99.97 Tr 0 Tr Tr Tr
上白糖 97.69 0.7 0 10 20 10
三温糖 96.43 0.9 0.1 70 130 60
黒砂糖 85.6~76.9 4.4 3.5 270 11,000 2,400
※Tr:微量を意味し、食品成分表の最小記載量の1/10以上かつ5/10未満を示す。
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畑から、食卓へ。

てん菜産業のパイオニア