ニッテンベタイン 製品解説
ニッテンベタイン
てん菜由来のアミノ酸化合物
調味料素材・健康機能性素材として
高純度グレード

INDEX
ベタインとは
ベタインは、動物や植物の体内で重要な働きをしているアミノ酸の仲間です。
甘味と若干の苦みがあり、食品添加物(調味料)として使用され、塩味や酸味をまろやかにする効果があります。
ベタインは、動・植物において、塩分等の浸透圧ストレスから細胞を保護する浸透圧調節物質(適合溶質)として知られ、
また動物の肝臓では、必須アミノ酸メチオニンのメチル化反応を支える重要成分として知られています。
近年、ベタインの様々な健康機能性も注目されています。
ベタインは、グリシンのアミノ基に3つのメチル基が結合したアミノ酸誘導体で、
別名グリシンベタイン、またはトリメチルグリシンとも呼ばれています。
健康機能性
摂取したベタインは、体内でメチル基供与体として効果的に働き、
動脈硬化や心筋梗塞との関連が注目される血中ホモシステインを低減させる効果があります。
また、脂肪性肝炎に対する有効性を示唆する臨床試験結果が報告されています。
最近ではトレーニング効果を向上させることが報告されています。
トレーニング効果を高めるエルゴジェニックエイド
ベタインは体内において重要な「活性型メチオニン(SAMe)」の生成に関わっています。
SAMeの働きにより、肝臓においてクレアチン(筋肉組織におけるエネルギー貯蔵物質)が合成されます。
ベタインを摂取することで、レジスタンス運動などにおけるトレーニング効果が向上し、
筋肉のパワーや強度などが効果的に上昇することが報告されています。

食品添加物としての活用
ベタインは、食品添加物(用途 調味料)として利用されています。
調味料として
ベタインは、水産物の甘味とうま味に関わる成分で、塩カド・酸味を和らげる効果があります。
素材の持つおいしさを引き立てます。
浸透性
組織・細胞への浸透性が高く、例えば魚卵の粒立ちを良くする作用があります。
静菌効果
易溶解性なので、塩・砂糖などの水分活性低下剤との併用に適し、
日持ち向上のために「味を保ちながら、もう少し水分活性を下げたい」時に好適です。
保湿性
保湿性が高く、例えば食品表面の渇きを遅延させる効果が期待できます。
素材特性
外観・味の特徴
白色結晶で、甘味と若干の苦みがあります。甘味度はショ糖の約半分です。
溶解度
ベタインは水に良く溶けます。溶解度(20℃溶媒100g当たり)は、水に対し160g、エチルアルコールに対し8.7gです。

安定性
ベタインの融点・分解温度は310℃付近とされており、熱に安定です。
また耐酸・耐アルカリ性も高く、例えばベタイン10%水溶液を120℃で15分間加熱した場合、pH1~13の範囲で分解は認められません。

水分活性
ベタインは低分子であるため、砂糖を上回る水分活性低下効果を示します。

保湿性
ベタインは高い保湿性があり、プロピレングリコールの約12倍、ソルビトールの約3倍の効果を示します。

着色性
一般的なアミノ酸とは異なり、糖とはメイラード反応しないため、褐変を起こしません。
製造

用途
ベタインは呈味改善効果や浸透性、静菌効果などの食品加工特性から、調味料や水産加工品原料として使用されています。
また高い保湿性を有することから化粧品にも使用されています。
最近ではスポーツニュートリション素材としても利用されています。