ビートの花っていつ咲くの?

ビートの花って、いつ咲くのですか?

 ビートは二年生の植物ですので、冬を越えた二年目に「とうが立ち」、七月上旬から中旬に、小さな黄色い花をつけます。菜の花にちょっと似ています。ちなみに、サトウキビの花は、ススキのような白い花をつけます。

 

花が咲くということは、蜜も出るということですか?砂糖の原料ですから、かなり甘い蜜が出そうですね。

 残念ながら、ビートは風媒花(ふうばいか)です。風媒花とは、風に飛ばされて受粉し、子孫を増やす花です。風媒花は、一般的に花粉がさらさらして風にとびやすい特徴をもっていますが、虫を惹きつける必要がありませんので、美しい花べん・良い香り・蜜腺などをもっていません。ビートにも蜜腺とおぼしきものは認められますが、蜜は出ていないと考えられています。しかし、虫(とくにアブラムシ)はかなり集まってくるそうです。アブラ虫が黄色い色を好むことや、かなり強い香りがあるからでしょうか。砂糖を育てるシュガービートが蜜を出さないというのはチョット残念です。

ところで、花にはかなり強い香りがあるということですが、どんな臭いですか?

 臭いに対する感覚は、人それぞれですので、何とも表現できません。まさに「独特の香り」という感じです。某氏は、初めてその香りに触れたとき、グッ(●ラ●ラ)とする臭いだと表現しました。

花が咲けば、実もなりますよね?

 もちろん実もなります。ビートの種子そのものです。

ビートの種子も、煮たり焼いたりすれば、食べられるでしょうか?

 ビートの種は堅いコルク質で覆われていますので、人間も他の動物も食べられないといわれています。しかし、江別市の種子畑では、なぜか野鳥(カワラヒワ)が食べにきて、ひどく悩まされた経験があるそうです。

シュガービートは、ふつうは全量が収穫されますが、畑に残っていると、野生化するものでしょうか?

 日本では、野生化する心配はほとんどないと思います。ヨーロッパでは、こぼれ種から雑草化したビート(ウィードビート)が問題となっています。